2学期のことになってしまいますが、
子どもたちがグループの仲間と力を合わせて作った、乗って遊べる大きな動物たち。
作品展通信では進捗状況を少しずつお伝えし、
作品展でも展示をして、おうちの方にもご覧いただきました。
作品展が終わってからも、子どもたちは動物に乗ったり、
お世話をしたり、動物園ごっこをしたりと、
大きな動物たちとの生活を楽しんでいました。
もうすぐ2学期も終わるね~なんて話が出始めた12月に入ってから、
子どもたちと、この動物たちの今後について、話をしていきました。
子どもたちに「もうすぐ2学期も終わるけれど、どうしたい?」と聞くと、
「おうちに持って帰る?」
「かしのみホールに置いておく?」
「自分たちのお部屋に置いておく?」
いろんな意見が出ます。
「今の年長さんが、年中組だったときはどうしたのか聞きに行こう!」
と、年長さんに去年のことを聞きに行ったクラスもありました。
年長さんに聞きに行ってみると、
「自分たちで壊したよ!」「箱に戻したんだよ!」
と教えてもらい、帰ってきましたよ。
仲間と一緒に、ある程度の期間をかけ、いろいろな工程を経て、
力を合わせて作った動物。
「壊すなんてもったいない!」という声も
子どもたちからあがってきました。
でも、「自分たちで作れたんだからさ、また作ればいいよ!」という声や、
「自分たちで作ったんだからさ、誰か他の人に壊されちゃうより、
自分たちで箱に戻して、おしまいにしたい。」
「この箱、次の年中さん(今の年少さん)が使うんだもんね!」
「きれいに箱に戻そう!」なんて前向きな声も聞こえてきましたよ。
ずっと保管しておくにはスペース的な問題もあります。
それに、子どもたちの興味関心も、
また新たな面白いことに出会い、そちらへ向いていきます。
いつまでもそれぞれの保育室に置いてあって、
誰も動物で遊ばなくなって、忘れられて、ホコリを被っていく・・・よりも、
子どもたちがグループの仲間と意識をもって、長期的に取り組んできたことだからこそ、
動物たちへの思いや、興味関心がみんなの中に冷めずにある今だからこそ、
作った本人たちが納得して、この取り組みの『おしまい』を迎えられるといいなと思っていました。
おしまいを迎えるにあたり、グループで話し合って、箱に戻す前にこんなことしたいな~!
と動物との思い出作りをする子どもたちもいました。
クラスを動物園にして、幼稚園のみんなにチケットを配り、動物園を開園して
楽しんだクラスもあります。
そんな風にして、自分たちで納得ができ、「たくさん遊んで楽しかったな」という気持ちが
持てたグループから、動物を箱に戻していきました。
はじめは「なんかかわいそうだね・・」「バイバイ・・」「ほんとにいいのかな?」
なんて戸惑ったり、寂しそうだった子どもたちも、
片付け始めるとだんだん楽しくなって、
どんどんダイナミックにパーツや障子紙をはがしていきます。
ガムテープや障子紙を貼って頑丈に作った動物たちを、
また元の箱に戻すのは一苦労!!!
「しっかり くっついちゃってて なかなかとれないよー!!!」
なんて言いながら、片付けもグループの仲間と力を合わせて進めていきました。
障子紙も、ガムテープも全部はがして、
箱がたたまれて、1枚の段ボールになり、
次々に積み重ねられていきます。
最後の1つがたたまれると、
「終わった~!」となんとも清々しい子どもたちの表情。
どういう風に『おしまい』を迎えるか、いろいろな考え方があり、
どれが正解でどれが不正解ということはないと思うのですが、
箱に戻した後の子どもたちの表情を見て、
今年度の年中の子どもたちには、この『おしまい』の迎え方、
しっくりきたのだろうなぁと感じています。
これからの日々の遊びの中で、また「乗って遊べる○○作ろうよー!」と
新しい何かが生まれたらおもしろいなぁ~!と、
こっそり楽しみにしています。
子どもたち、大きな動物たち、素敵な思い出をありがとう♪